「BATTLETECH」のレビューと感想・評価:ボードゲームから派生した戦略ゲーム【Steamゲームレビュー】

2020年5月24日ParadoxゲームBATTLETECH, ロボット

Paradoxがパブリッシャーとなって発売されたターン制ロボット戦略ゲーム『BATTLETECH(バトルテック)』。Harebrained Schemesが開発し、2018年4月25日にSteamで配信されました。

ボードゲームがもとになったゲームニャ。

そうですね。1984年に出版された同名のボードゲームをベースとしたターン制ストラテジーゲームになっています。

今回は本作のレビューと感想、評価をお届けします。

 

「バトルテック」とパクリ騒動


本作は、1984年に出版されたボードゲーム「BATTLETECH(バトルテック)」がもとになっています。

これの初版は「BattleDroids」というタイトルだったのですが、「スターウォーズ」で知られるルーカスフォルムの商標登録であったことから、名前を変更しました。

ロボットの名称も当初は「BattleDroid」でしたが、「BattleMech(通称「メック」)」に変更しました。

すでにタイトルの段階でパクリが始まっていたのニャ。

おっしゃるとおりタイトル以外にも、ロボットのデザインは「マク〇ス」や「ダ〇ラム」からのパクリでした。しかし当時日本側があまり注視していなかったことから、これがそのまままかり通ってしまうことになります。

一方で、「マ〇ロス」などのライセンスを取得していたHarmony Gold社は、『Robotech』というタイトルで再編集したアニメを制作しており、さすがに見過ごせないので裁判沙汰になったところ、デザインの変更がおこなわれました。現在の武骨なスタイルのロボットは、このときに生まれました。

ボードゲームのほうは、日本語版が富士見書房から1992年に発売されました。しかし新デザインのほうは使われず「マクロス」(書いてしまった)のメカデザイナーである河森正治氏が一からデザインしたものが採用されます。

「マクロス」の盗用なのに、「マクロス」のデザイナーがまた新たにデザインをしたのニャ。カオスすぎるニャ

ボードゲームを作っていたFASA社は2001年に解散。その後、経営者のJordan氏は、2011年に本作の開発元であるHarebrained Schemesを設立します。

最新版のPCゲームとしてSteamで発売された本作ですが、クラウドファンディングであっというまに資金が集まり、ファンに迎えられての発売となりました。

さらに2018年6月には、パブリッシャーであるParadox InteractiveがHarebrained Schemesを買収。そのため本作はParadox Interactiveからの配信となっています。

Jordan氏は「開発に集中したい」とのことで、マーケティングはParadox Interactiveにまかせる形になっていますね。

 

ゲームのレビューと感想、評価

プレイした感想ですが、それぞれのロボットはパートごとにダメージや熱量があり、攻撃が命中するかどうかの判定をサイコロ的におこなうなど、ボードゲームやテーブルトークRPGをプレイしてるような感覚です。

もちろんデジタルゲームなので、そのあたりはCPUが一瞬で処理してくれます。

デジタルボードゲームのいいところニャ。

ただ正直にいえば、プレイを続けるのがちょっときついかなといったところです。

というのも、まずロードが長い。SSDなのにわけのわからないぐらい長いです。

あとロボットの動きが遅い。

ロボットの重鈍さを表現してるのはわかりますが、ターン制ということを考えるときついです。

このあたりが改善されたらプレイしやすくなるかと思います。

現在のところはファン対象で、バトルテックの世界に浸って気長にやろうという人向けのような感じがします。

【追記】パッチ1.3によって、現在は早送りができるようになりました。以前に比べるとだいぶ快適に遊ぶことができます。

ちなみにSteamでの現時点での評価ですが、「ほぼ好評(79%、11,865人中)」になっています。パッチでの修正や機能追加によって評価を盛り返した形ですね。

 

総評

いろいろ不満点を書きましたが、ゲーム自体はかなり好みで、パーツの熱管理などリアリティあふれるゲームシステムは最高です。

今後パッチが入るでしょうし、新DLCの発売も予定されているので、このあたりは徐々に改善されていくと思います。

【追記】本作のDLCについては、以下のリンクにまとめていますので、参照してください。